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インターネット事件簿

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Case 21

「うまい話」に真実はない・・・「マネーゲーム」の闇

(2004年11月15日)

 

ある日のこと。いつものようにメールチェックを始めたNは、見知らぬ送信者からの一通のメールに気が付いた。 タイトルは「未承諾広告★夢の宝箱」とある。なんだ、いつもの宣伝メールか。削除しようとしたその時、プレビュー画面のある文言が目に入って来た。わずか3,000円の投資・・・借金が帳消しに・・・違法性がない・・・。
たまたまパチンコで負けて金欠になりかかっていたNは、どことなくそのメールに惹かれて開いてみることにした。

・・・今までの情報ビジネスとは違います。商品となる「情報」を仕入れるのに3,000円の投資が必要ですが、それを転売することで毎日のように入金され、上手な人は1週間で数十万円も稼いでいます。付加価値の高い商品を用意している上、上位の人を次々削除していく方法なので、ネズミ講ではなく違法性もありません。私はこれで数百万円の借金を帳消しにできました・・・。

そんな書き出しだった。

そしてシステムはこうだ。まず、メールに記載されている口座に3,000円を振り込む。記載されているメールアドレスに、送金確認のメールを送る。折り返し「情報」が送られて来る。「情報」とは、ネットオークションの超裏技、競馬100%必勝法、宝くじが当たりやすくなる法則など、通常数万円で取り引きされているもの、だという。その後はメールの口座を一つ削除し、その代わりに自分の口座を書き入れて、友人・知人・DM業者・ネット掲示板に掲載されているアドレスなどあらゆる相手に送りまくる。あとは昼寝でもして入金を待つばかり。

確かに、昔聞いたことがあるような、法外な価格でろくでもない商品を仕入れさせられたり、会員が永遠に増え続けるわけでもない。価値ある「情報」とやらも、なるほどそそられるものだ。何より、違法性はないらしい。そして最後には、丁寧に弁護士や識者の、法的根拠をフォローするコメントも付されていた。

これは面白そうだ。仮になくしたとしても3,000円だし。Nは、すっかりその気になっていた。

待てよ、念のためフリーメールから送ろう。よし、これで完璧だ。明日から大金持ちだったりして・・・Nはひとしきり、怪しい妄想にふけった。

1週間後・・・Nの口座にはもちろん入金などはなく、「ネズミ講を広めている愚かな方はこちらですか?」といった、送ったメールの内容を茶化す返信メールが数通舞い込んだだけだった。

※この事例は、実際にあった“マネーゲーム”の事例を脚色、再構成したものです。

解説

「IT業界」でも、引っかけの手法は同じ

旧来の詐欺や「マルチまがい商法」も、その舞台をインターネットに移すことで、いかにもそれらしく見えてしまうことがあります。落ち着いて考えてみれば何でもない仕掛けに引っかかってしまうことも、意外に少なくはないものです。

今回取り上げた事例も、無限連鎖講防止法に抵触する手口である可能性が大。事前に何らかの払い込みを要するもの、常識的に考えて実入りが大き過ぎるもの、ことさらに「合法性」をうたっているものは、手を出す前に一度疑ってみた方がいいでしょう。

事件の教訓

舞台がインターネットに変わっても、ネズミ講はネズミ講!

 
 
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