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インターネット事件簿

Case 66

仲良しメールの無防備

情報を開示する際は、リスク対策を忘れずに!

(2008年8月26日)

 

A子は62歳になる。

最近、日本舞踊のサークルにハマっている。 たまたまパソコンも少しだが扱うことができた。仲間からおだてられるまま、会報や発表会のポスターのようなものを作ったり、サークルのウェブサイトを開設したりした。

ある発表会があった頃から、サークル内だけでなくサークル間の交流も盛んになって来た。いろいろな連絡や調整、たわいない身の回りの話などをメールでやりとりするメンバーも増えたと聞く。
A子は、メーリングリストの利用を思いついた。ひとつ書くだけで、登録された全員のアドレスにメールが届けられるシステムである。これなら情報の共有にも便利だし、もっと輪が広がるのではないか…そう考えたのである。

メールを使えるメンバーやウェブサイトで告知すると、そこそこの人数が登録して来た。

いわゆる飲み会の案内や、各種の公演情報が流れたりして、なかなか盛況を呈するようになっていった。サークル外からの登録希望も増え、気がつくと、登録数は100人を超えるほどになっていた。和気藹々として、とてもいい雰囲気に包まれたコミュニティ…のようにA子には思われた。

ある日、一通のメールが入った。差出人はあまり見覚えのない名前で、ファイルがひとつ添付されていた。A子はなにげなくダブルクリックしてみた。「脅威を除去しています」…というような、ウイルス対策ソフトの警告ウインドウが一瞬現れて消えた。え? なに? ウイルス?

ほどなく、仲の良いメンバーであるB子から電話が入る。今メールを開いたら変な動きをした。息子に訊いたら、ウイルスではないか?という。どういうことなのか…そんな内容だった。

A子はいぶかった。メーリングリストにウイルスが?
差出人のアドレスを確認してみたが、登録されたものではなかった。たまたま誤配信かなにかかと思ったりしたが、確証はなかった。

そしてこの頃から、妙なことが起こり始めた。

事前に告知した飲み会の会場に着いてみると、いつの間にか予約がキャンセルされていた。あるメンバーの自宅に、A子を中傷するようなハガキが届いた。誰もケガなどしていないのに、練習会場に救急車が駆けつけた…。

いったい誰が、なんの目的で…?
メンバー間に疑心暗鬼の気分が広がり、メール投稿は目に見えて減っていった。

A子は暗く考えた。個人情報や、今後の行動情報に対して脇が甘すぎたな…。実際には知らない人だっていたのに、友達気分に過ぎたかも。

ほどなく、A子はメーリングリストを休止した。
“犯人”は、いまだわかっていない。

※ この事例は、実際にあった"メーリングリストトラブル"の事例をもとに脚色、再構成したものです。
※ シマンテックでは、ウイルスやワーム、スパイウェアなどの不正プログラムなどからあなたを守るセキュリティ対策ソフト「Norton Internet Security 2008」を始め各種製品を用意しています。

解説

そのメールは誰が読んでいる?

ひと頃ほどではないと思いますが、まだメーリングリストのシステムを利用している方は少なくないでしょう。ところが、このシステムには意外な落とし穴があります。
発信者のメールアドレスがまる見えだったり、差出人の住所・氏名を署名に入れたままだったり、今後の予定などを無防備に書き込んでしまいがちです。
気心の知れた限られたメンバーだけなら問題ないとしても、認証情報を偽った悪意の誰かが、黙ってそのメールを読んでいるかも知れません。送ったメールや情報を誰が読んでいるのか、一度想像を働かせてみた方がよさそうです。

事件の教訓

友達の 輪の外側に 闇がある

 
 
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